
特長1:ころがし計算のパイオニア
ころがし計算法をはじめに採用したオリジナルパッケージ!
- 製造実態に基づいた正確な製造原価の算出を実現。
- 面倒な計算順序の設定は不要。
- 累加法・非累加法の両方をカバー。
J-CCOREsは、プロセス型、組立て型ともに計算可能な計算モデル 『ころがし計算』 を採用しています。
『ころがし計算』は、各製造工程の受払情報をもとに工程ごとの製造原価を算出し、工程ごとの製造原価をころがす(積み上げる)ことで、製品の製造原価を導出する計算手法です。
あらかじめ、BOM(部品構成表)などの面倒な計算順序や使用量の設定は必要なく、“〇〇を作るために、△△をどれだけ使ったか”というシンプルな情報をもとに計算するので、製造工程や品目構成の急な変更にもスピーディーに対応することができます。
また、計算結果は、累加・非累加どちらの方式でも確認することができます。
累加方式では、各工程での要素毎の原価発生状況を細かく知ることができます。
一方、非累加方式では、全ての工程で要素毎の原価を積み上げて計算を行うことで最終製品の要素毎のコスト情報をおさえることができます。
J-CCOREsは製造実態に即したコストつみあげ、ころがし計算を実現している原価管理パッケージの先駆者です。

特長2:入り組んだ工程も実態に応じて
プロセス製造業に多い運用課題を解決
- 複雑な製造工程がある場合でも、標準機能で製品原価を算出可能。
化学品や薬品に代表されるプロセス型業種の製造工程には、以下のようなフローがよく見られ、それによって原価計算が複雑・難しくなるといった特徴があります。
- 連産品・・・ひとつの工程で同じ原料から複数の製品を製造
- ループ(循環)する製造工程・・・製造した製品を前の工程に再投入
- 作業屑や副産物の発生・・・製造工程で発生する主製品以外のものへの対応
- 工場間での物の移動・・・A工場で製造した製品をB工場の製造工程で使用
J-CCOREsは、これら複雑なフローがある場合についても豊富な標準機能を組み合わせることにより柔軟に対応でき、実態に即した製品原価の算出を実現しています。
特長3:複雑な配賦もかんたん設定
充実した配賦機能でより論理的な配賦を可能に
- 複雑な配賦設定もシンプルな設定で実現。
- 費用特性に合わせた合理的な配賦計算が可能。

J-CCOREsの費用配賦は、複雑な配賦も容易に計算することができます。
また配賦基準も豊富に装備しています。
部門間配賦は連立方程式を採用。階梯式配賦のように配賦の順番を意識することがありません。とある費用を「どこの部門(From)からどこの部門へ(To)どんな基準(How)で」というシンプルな設定だけで部門間の相互配賦を実現しています。
また製品別配賦は費目毎に配賦基準を設定でき、配賦パラメータも簡単に設定することができます。
複雑な配賦ルート、こだわりのある配賦ルールも簡単に実現します。
特長4:快適な操作性
エクセルとの強力な連携機能を装備
- すべての画面に Excel 出力機能を標準装備。
- Excelから直接データの貼り付け・取込が可能。
J-CCOREsは、画面すべてにExcelとの連携機能を標準装備しています。
Excelへのダイレクト出力機能はもちろん、登録画面には貼り付け機能も有しており、Excelデータから登録画面へ直接コピー&ペーストすることも可能です。
Excelのブック形式や様々なファイル形式にも対応しており互換性を気にする必要もありません。
決算業務など短期間に集中した作業を要する時、あるいは大量データを一括で登録したい時など、このシームレスなエクセル連携機能があれば、運用負荷を軽減でき、業務効率化を進めることができます。

特長5:早く・気軽にシミュレーション
多種多様なシナリオを簡単に計算可能
- ERPでは困難なシミュレーション計算を容易に実現。
- すべてのアウトプット画面(照会・帳票)を使用可能。

J-CCOREsは、ERPパッケージでは難しい、多種多様なシミュレーションも簡単に計算することができます。
ベースの計算環境のデータやマスタをワンクリックでコピー、データメンテナンスを気軽に行うことができ、計算結果もシナリオ毎に保存することができます。
例えば、このような用途にシミュレーションはご活用頂けます。
- 市場変動の大きい原料価格の変更による製造原価への影響額を把握したい!
- 配賦設定やパラメータ設定を変更することで、原価構造の改善を図りたい!
- 来期の販売計画をもとに利益計画・販売価格の損益シミュレーションをしたい!
- 見通し原価の計算をしたい!
- 原料の配合を見直した原価を把握したい!
目まぐるしく移り変わる事業環境の変化に迅速に対応することを目的としたシミュレーション機能です。
特長6:コストアップ要因をすぐに特定
製品から原料へのドリルダウン分析による原価トレーサビリティ
- ドリルダウン機能により製品のコスト構造を容易に追跡可能。
- コスト改善に向けた具体的なアクション立案をサポート。
J-CCOREsは、継続的な収益改善を実現するための管理会計業務を支援する機能が豊富です。
新製品や注目製品・競争力のない製品など、改善すべき箇所(コストアップ要因となっている箇所)を特定する製造原価の分析業務は原価管理のPDCAサイクルに欠かせません。ドリルダウン分析機能を使用すれば、最終製品から原材料へ至る工程を遡及して工程ごとに要素別原価を参照することができます。
工程および要素単位での原価追跡・コスト構造の把握によって、コスト改善に向けた具体的な処置と次期目標への反映という正しいアクションへつなげることができます。

特長7:損益分析は多様な切り口で
セグメント別(多次元)損益分析で利益を管理
- 分析の軸は事業部、製品グループ、顧客など、任意のセグメントを設定可能。
- 複数の視点から収益の傾向を把握し、次の経営戦略・商品戦略立案をサポート。
損益照会画面では、製品単位のみならず、製品グループ別、顧客別など、様々な分析軸で切り分けて、収益性・採算性の分析や管理をおこなうことができます。
軸の入れ替えやデータの絞り込み、集約のメッシュを自由に指定し、結果を表示できます。
営業利益・経常利益に加えて算出される限界利益から、損益分岐点(CVP)分析をおこなえます。利益とコストの構造をグラフィカルに把握できる、損益分岐点のグラフ表示機能も装備しています。
また、損益差異分析画面では、対前月、対予算などの様々な損益の数値と比較した結果を表示し、損益の予実管理を可能にします。経営状況の把握と次の戦略立案のために有効なデータを提供します。

特長8:BIができる
標準レポート機能でデータ分析
- ユーザ自身で計算結果を自由にカスタマイズ可能。
- 公開範囲のセキュリティ設定も容易に可能。
J-CCOREsは、ユーザ自身で計算結果を自由にカスタマイズし照会する BI機能(J-Cレポート)を用意しています。既存の照会・帳票にはない情報も検索条件や切り口を変えて自由に参照することができ、項目の順番や項目の追加・削除も容易に変更して照会することが可能です。
また、出力設定(クエリ)は簡単に保存ができ、他のユーザにもそのクエリ情報を提供することが可能です。公開範囲も設定ができ、セキュリティ面においても安心してご利用いただけます。
経営層やマネジメント層に向けた、利益計画や生産計画の達成状況の提供、経理や製造現場担当者に向けた、計画歩留の達成状況や費用の発生状況の情報提供等、様々なシーンでの利活用を促進いたします。

特長9:CO2排出量計算
ころがしを活かし、工程別・製品別の排出量算出を実現
- 既存の生産フロー、配賦基準さえあれば、スムーズに運用を開始。
- J-CCOREsのころがし計算、配賦の概念を活かした排出量計算。
- 原価コストとのシームレスな分析で更なる相乗効果。
温室効果ガスの排出を実質ゼロにするカーボンニュートラル社会の実現に向け、製造業では「温室効果ガス排出削減目標SBT(*1)」や「企業が事業活動で使う電力を100%再生可能エネルギーとするためのイニシアティブRE100(*2)」などに対する取り組みが活発になっています。
脱炭素に向けた目標設定SBTでは、事業者自らの排出だけでなく、事業活動に関係するあらゆる排出量を合計したサプライチェーン排出量の削減が求められており、今後は製品ごとのCO2排出量を算出する必要性が急速に高まっていくことが予想されます。
J-CCOREsでは、いち早くこのCO2排出量計算の必要性に着目し、独自のモジュールを開発、サプライチェーン排出量のScope1,2を対象に製品ごとのCO2排出量計算を実現しています。
(*1)SBT(Science Based Targets):5年~15年先を目標年として企業が設定する、温室効果ガス排出削減目標
(*2)RE100(Renewable Energy 100%):企業が事業活動で使う電力を100%再生可能エネルギーとするためのイニシアティブ

- 出典:環境省「サプライチェーン排出量 概要資料」を加工して作成
(https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/supply_chain.html)
排出量は環境省の「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関するガイドライン」に基づき、算定しています。
その排出量を部門間、製品別に配賦を行い、上流工程から下流工程まで積み上げていくことで、製品ごとの排出量を算出しています。
実態の生産フローに基づいた「ころがし計算」を行うことで、より現状に近いかたちで製品別CO2排出量を見える化、脱炭素に向けた排出削減目標の設定や、炭素税を含めた売値の設定に対する基準、根拠としてご活用いただけます。

尚、CO2排出量計算モジュールは単独での導入が可能で、脱炭素経営だけにフォーカスをあて運用を開始することができます。
また、J-CCOREs元来のソリューションコンセプトである管理会計あるいは財務会計導入との組合せを行うことで原価コストと排出量を同じデータメッシュで、シームレスに分析・管理することができ、経営の管理レベル向上も期待できます。
お客様のニーズに応じて、アプローチを変えた導入が可能です。

特長10:容易にERP連携
SAP S/4HANA®からのデータを容易に連携し、実際ころがしを実現
- SAP側でのIF開発は原則不要。
- SAPの製造実績データを使用し工程別・品目別の実際原価を算出。
- 他オプション機能を組み合わせ、データの有効活用。
SAP S/4HANA®をはじめとする上流システム(生産管理や会計など)の計算諸元データをJ-CCOREsに連携するために、インターフェース連携機能の開発が伴ってきます。しかしながら、このインターフェース連携機能の開発にコストと期間を要してしまうケースが考えられます。
このような課題を解決するべく、J-CCOREsではSAP S/4HANA®との標準連携機能を実装しました。事前定義されたERP連携ジョブの実行だけで製造実績データおよび各種マスタを取り込み、J-CCOREs標準のデータフォーマットへ変換します。
SAP S/4HANA®からのデータ取得にはSAP 標準ODataAPIを採用し、SAP側での追加開発は原則不要な仕組みとなっています。

データ取得後は、J-CCOREs内で標準フォーマットに変換したデータを計算諸元とし、実際原価計算を行います。
SAPの品目別実際原価は、標準原価との原価差異を積み上げることにより算出します。
一方、J-CCOREsでは、製造にかかわるすべての諸元について実際の数量・単価を用いて、初工程から順番に積上げ計算を行うことで工程別・品目別の実際原価を算出します。
最終製品のコスト構造だけではなく、最終製品に至るまでの各工程でのコスト発生状況が分かりやすく把握できます。
更に、実際原価計算の算出以外にも、J-CCOREsの他モジュールと組み合わせることで、連携したデータのさらなる有効活用が図れます。
- シミュレーションオプション・・・原料価格の変動や原料配合の見直し等、シナリオに沿ったシミュレーションの実施と結果比較
- 連結原価計算オプション・・・グループ全体の製造実態を正しく把握

特長11:グローバル原価
グループ連結での真の原価を把握
- グループ全体での製品の原価構造を把握。
- 為替レート変更機能により、グローバルでのサプライチェーンにも対応。
- 最小限の運用負荷でスピーディーに連結原価・損益を算出。
グローバル化が進んだ昨今、多くの製造業では、生産拠点の海外分散やグループ企業内のサプライチェーンの複雑化がおきています。その結果、グループ全体での製品の原価構造を捉えづらい状況が発生しています。
会社をまたがって製品が製造される場合、会社間では内部利益を含んだ価格でモノが取引されます。最終製品を生産する工場単体での完成品原価をみると、グループから仕入れたものについては材料費や労務費・内部利益も含め、すべてが原材料費(内部仕入)となってしまい、グループとしてのその製品の真の原価が捉えられません。
J-CCOREsの連結原価計算オプションは、グループ内取引における内部利益は控除し、要素別の製造原価を連携することで、連結ベースでの細かい製造原価の把握ができます。国内・海外をまたがるサプライチェーンのグローバル原価管理のための為替レート変換機能も有しています。
また、工場は製品の製造のみ行い、製品の販売は販売会社(販社)が行う場合の連結原価損益計算にも対応しています。
各工場単体での計算結果を即時に収集し、連結製造原価・損益を計算する仕組みをとっており、連結原価計算のための細かいパラメータ設定をなくし、最小限の運用負荷でグループ全体の製造実績を把握することができます。

特長12:原価管理に特化
周辺システムにとらわれない、独立した原価管理システム
- 原価計算の諸元に製造実績のみを使用することで、生産実態通りの原価計算を実現。
- 周辺システムには左右されず、独立した導入が可能。
J-CCOREsは独立した原価管理システムです。
原価計算・原価管理に必要なマスタ・データの設定のみで稼動させることができます。
お客様が現在導入されているシステム(生産管理、会計、販売等)の種類や有無は問いません。
J-CCOREsと連携するための標準データフォーマットを用意しており、このシステムインターフェース連携により、SAPに代表されるERPシステムや基幹システム等、既存システムのデータを活用した原価計算、採算管理を実現します。
また、Excelファイルでの手動データ連携にも対応しており、システム連携がなくても独自の管理データだけで原価計算することも可能です。

特長13:自社製品だからこそ
豊富な知識・ノウハウを活かして導入から立上げ、その後も安心サポート
- 経験豊富な原価管理の専門チームが一貫して導入を推進。
- 自社パッケージならではのノウハウを提供。
- 導入後のサポート体制も充実。
J-CCOREsは、鉄鋼業の原価計算をベースに、金属・半導体・化学・食品等さまざまな業種に適合し、進化を遂げてきた自社開発製品です。
J-CCOREsを知り尽くした原価管理領域専門のメンバーが、これまでの経験で得たノウハウを活かし、お客様のニーズに合わせた最適な導入をご提案、一貫してプロジェクトを推進いたします。
運用開始後も充実したサポート体制でお客様を支援いたします。J-CCOREsの機能・計算結果に関するお問い合わせはもちろん、バージョンアップのご相談など、お客様ごとに柔軟な対応をいたします。

J-CCOREsオンラインデモ・ハンズオンセミナー開催
原価管理・採算管理のパッケージ導入をご検討のお客様向けに「J-CCOREs」オンラインデモ、ハンズオンセミナーを開催いたします。
他社導入事例なども踏まえながら、個別相談も承りますので、ぜひお気軽にご参加ください。